投稿

5月, 2021の投稿を表示しています

コストコのビジネスモデルにみるretain(維持)の重要性

先日、東洋経済オンラインにこんな記事がアップされていた。 コストコが年4840円の会費を取る本質的な理由 これについて、コンテンツマーケティング観点で、考えるのが苦手な自分が考えてみる。 会員費収入だけで安定した利益に直結するビジネスモデル コストコの2021年上期決算発表内容が記載されており、ざっと拾うとこんな感じ。 上半期売上862億ドル(約9兆3,100億円)前年比+161% 第2四半期売上439億ドル(約4兆7,400億円)前年比+15% 個人会員 4,840円 個人会員エグゼクティブ 9,900円 法人会員 4,235円 法人会員エクゼクティブ 9,900円 2021年度の、第2四半期の収益構造はこちら。 【収益】 売上高:439億ドル 会員費収入:9億ドル 【費用】 商品の仕入れ:391億ドル 販売費及び一般管理費:43億ドル 【メモ】 原価率約90%(391億ドル÷439億ドル) 営業利益相当額14億ドル この構造から、商品自体は原価で販売しても構わず、なぜなら 既存会員に楽しんでもらい、会員を継続してもらえれば会員費収入で安定した利益に直結していくモデル だから、とのこと。 また、コストコはECも拡大していた。このコロナ禍において、巣ごもり需要を狙いECを強化しているのではないか? ECを利用するためにはコストコの会員登録が必要だし、会員費収入も増えることを狙ったのではないか? とも考えられるが、そのような意味合いではなくあくまでも既存会員のサービスレベルを上げるためにECを強化している、というのが著者の見解だった。 これが正だとすると、コストコは本当に『既存会員をベースに設計されたビジネスモデル』なんだな、ということが分かる。 仕入先も消費者(会員)もwin-win-winな取り組み さらに、興味深い取り組みもあったので紹介する。 昨年コロナ禍でコストコが漁業へアプローチ 飲食店が不調に陥るなか供給業者も大変。そこでコストコは漁業関係者から養殖のマダイを買い取り店舗で販売 苦境に陥っている分野を救済するために良い商品を直接仕入れ販売 消費者は高品質・低価格のものを享受できる 結果コストコのブランドイメージ向上にもつながる さらに新規会員増加、会員維持率向上にもつながるかもしれない(著者談) 業績不振に陥っている1次産業(今